台湾茶と中国茶の紹介

ここでは適当にピックアップした台湾茶と中国茶をご紹介します。

●文山包種茶(ぶんざんほうしゅちゃ)

文山包種茶は中華民国(台湾)台北懸文山郷で作られる発酵度の最も軽い青茶(烏龍茶)です。金木犀の花のような甘くやさしい香りは心を和ませてくれます。始めて飲まれた方は「これが烏龍茶?」と驚かれると思います。和食にもよく合い、日本人に最も好まれているお茶の一つです。

●阿里山金萱茶(ありさんきんせんちゃ)

濃い霧が立ち込める阿里山山麓標高1500mの石卓郷で新品種台茶一二号(別名、金萓茶)で作られた半発酵茶です。台湾では高山茶という名でも親しまれています。濃い霧は適度に太陽を遮り、茶葉をゆっくり成長させるため濃厚なココナッツのような甘い香りと、半発酵茶にしては珍しくおいしい煎茶のような旨みがあります。特に女性に人気がある商品です。

●木柵鉄観音(もくさくてつかんのん)

台北の郊外、木棚地区で代々張氏一族によって管理されてきた鉄観音種という品種で作られたやや発酵度の高いお茶です。生産農家は百戸余りしかなく人気も高いため台北市内でも本物が手に入りにくいお茶です。強く焙煎するのでビターな感じがしますが、飲んでみれば渋味は強くなく、ほのかな甘味があり、ミントのような爽快感がのどをは爽やかにしてくれます。国賓が来られたときに案内されていた台湾の誇るお茶作り名人の正統派鉄観音です。

●薫檳烏龍茶(しゃんぴんうーろんちゃ)

薫檳烏龍茶が摘めるのはお茶の国、台湾の中でも限られたごく一部の茶畑のみ。しかも摘採期は6月のわずか一週間だけです。熟練の茶摘み娘でも一日500グラム分しか摘めない特殊な新芽が原料のため、幻の烏龍茶といわれています。オレンジの花のような香り、紅茶に近い味わいがあり、英国王室やフランスのサロンで大変人気を博したお茶です。ケーキなどの洋菓子によく合います。

●凍頂烏龍茶(とうちょううーろんちゃ)

お茶の栽培環境に恵まれた南投懸鹿谷郷凍頂山山麓で作られる台湾を代表する半発酵茶です。ミルクのような甘い香りがあり、甘味と渋味のバランスが良く、近年中国の十六銘茶の一つとして中国大陸でも高い評価を受けています。お茶好きにはたまらない逸品です。

●三峡碧螺春(さんぴんぴろちゅん)

台北懸三峡地区で作られる中国緑茶です。青心柑仔種というわが国ではあまり馴染みのない緑茶向き希少品種で作られています。生産量が少なく台北市内でもなかなか手に入りにくい逸品です。中国十大銘茶の一つ『洞庭碧螺春』ほどミル芽(若芽)ではありませんが、緑茶特有のグリーンノートのフレッシュな香りはこちらのほうが一枚上。水色は薄いので頼りなく感じるかもしれませんが、甘渋苦の三味はしっかり備わっています

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